貴朗のていげん

貴朗のていげん2021.3月号

 



ごあいさつ
今我々は、人類最大の危機の時代に生きているように思います。
現代に生きる我々には、人類の歴史に大きな責任があり、今我々は何を成すべきかが
問われているものと思われます。


徳島県議会の代表質問(令和3年2月議会)にて

01  コロナ禍での巨大災害



コロナ禍の今!  南海トラフ地震など

巨大災害の発生は戦後以上の危機に!


南海トラフ地震は、日本に住む多くの人々を路頭に迷わせ、その上、コロナ禍では二重に経済や財政の危機、生活苦となり、また国内外からの応援・支援は厳しいものと。
どんな状況でも、応援・支援をとる今の災害体制ではなく、なかなか応援体制が取れない状況、第2次世界大戦直後の日本以上の状況を考慮しておく必要が。

コロナ禍での巨大災害対策は、“3密対策”だけでなく、
もっと巨大災害全般を捉えた、しっかりとした対策とすべき!!



02  ドローンの活用



①ドローンを活用して、イノシシ・シカ等の対策や
 山の自然の取り戻し、巨大災害時の食料対策を


ドローンにより、空中から食べられる実や草の生える種を山へ散布して、イノシシやシカなどのエサ場をつくり、そこへ追いやるエサ場事業。これはまた山の自然を取り戻し、巨大災害時、円の暴落により、そのほとんどが外国から来ている肥料や農薬などが手に入らなくなり、農業が難しくなった時の食糧基地にもなります。また価格も安く、やりやすい事業なので、ぜひ薦めるべき。




②ドローンによる関空等へのアクセスなど


空飛ぶ自動車またはドローンが、あと数年で安全飛行やスピード、航続距離、自動運転など、飛行に必要な技術がクリア出来そうです。特にドローンはヘリコプターの欠点でありました、騒音や価格、管理費用などを見事に克服できそうです。



ドローン・タクシー(例)
日本の企業や大学も、開発を進めております。
例えばトヨタは2023年には
4名を乗せられ、
1回の充電で最大240km飛ぶことができ、
時速320kmで飛行でき、
また手頃な価格で空飛ぶタクシーのサービスの運用を始める、とのこと。

日本では以前、首相官邸の屋上にドローンが落ちたことから、使用が厳しい。しかし世界に遅れを取ってはならず、競争に参加し追い上げたいものと思われます。しかしまずは安全第一、そして必要性や利便性が充分なものの計画から始めてはと思われます。

ここで例えば、ドローン・タクシーによる沖洲から対岸の関空か、
その近辺への航路を考えてみると

①航続距離は240kmで、沖洲から関空へは約60kmなので充分。
②時速320kmなので、関空まで15分前後。
③沖洲の目の前は海、また海峡なので外海よりも安全。海岸線沿いに飛べば、より安全。
④紀淡トンネル構想もあるほど、対岸との交通が悲願。
⑤少人数乗りのタクシーは、不定期での運航が可能。など、日本の中でも最適な場所。

その上、このドローン・タクシーは
①渦潮などの空からの観光
②ケガ人や病人の搬送
③山や海などでの行方不明者の捜索や救助
④巨大災害時には、孤立化対策やフェリーと陸上の間での搬送など、多目的に利用できます。




実用化や規制のクリアには数年かかる今だからこそ、

しっかり手を挙げなくては!!



03  大規模災害での「し尿処理」



徳島県の沿岸部の「し尿処理施設」は、し尿処理場が6施設、また下水道の終末処理場が8施設あります。この内、し尿処理場は全てが、そして下水道施設は6施設が、津波の被害を受けると予想されています。また残る2施設も津波が引く時、破損した本管などから流入した津波によ
り、終末処理場は大きな被害を受けるものと思われます。これは徳島県だけの問題ではなく、南海トラフ地震の津波により、東 京から九州まで、そして瀬戸内海沿岸部の多くのし尿処理施設も同様です。
その時、し尿処理は、どうするのでしょうか!!
このように、し尿処理だけみても、その地域で生活していくことは困難となり、廃地域化するように思えてなりません。従いまして「平常時には平常時の法規制」などがありますが、例えば“し尿の海洋投棄や肥料としての利用” など、し尿処理のあり方を地震や津波が発生する前に、「平常時の今から、非常時の対策を練り、仕様のあり方を決めておく」必要があります。



「平常時には平常時」の、「非常時には非常時」の

法規制のあり方を今から決めておくべき!!





環境型のスローライフとは

人間社会の急激な変化は、人間の精神も身体も変化させつつあり、人間に大きな副作用をもたらし始めています。元来、人間は森林浴で心が休まり、また遠くの山の緑は目に良いというように、自然が大きな医療であります。まさに人間も自然の一員であり、このように自然を大切にした生き方は、人間の健康を守ります。自然の中で自然を大切にした生き方をしてこそ、人間は自然から守られるものと思います。このような生き方が、環境型のスローライフであると思います。





04  人間を含む自然環境問題 ~スローライフ~



人間の知らない間に、人間も自然も大変な状態に!! しかしまだ人間社会は急速に変わろうとしており、今後、人間を含めた自然破壊は劇的に変化を? もう一度、ゼロから考えてみる必要が!!「人間を含む自然破壊」の問題点には、
①「自然と人間との共生」、②「キレイ」とは、③「自然や人間の変化」などがあります。
まず①「自然と人間との共生」については、「共生」とは「自然と人間が共に生きる」ことであり、これは「自然と人間とを対等に見ている」ことに。つまり「人間は自然を良く知っている」ことにつながります。フロンガスではオゾン層の破壊は全く分からなかったし、新型コロナウイルスで、非常に手を焼いてます。自然を良く知っての共生には、ムリが!!
②「キレイ」については、「澄んだ水」がキレイとは人間目線であり、泥水に住む生き物にとっては泥水こそがキレイな水です。

環境問題は「人間目線」だけでなく、「自然目線」も必要!!


③「自然や人間の変化」については、まず「自然の変化」として、1月に放映され「NHK2030未来の分岐点」では、早ければ後10年くらいで地球の暴走が始まる!と予想しています。

もう待てない感があり、「足ることを知る」視点こそが重要!!


次に「人間の変化」では、「この40年間に男性の精子の数は半減している」との研究データが発表され、このままでは40年後には精子の数はゼロになることもある!と予想。「人間を含む環境問題」に早期解決を図るため、強力に牽引する「何か!」が必要です。「環境型のスローライフ」は、まさに「人間を含む自然環境問題」への取り組みでもあり、またより具体的に、強力に、牽引していくものでもあります。

ぜひ「環境型のスローライフ」の積極的な取り組みを!!



地球の気温が、あと0.3度上昇すれば地球は暴走し、止められなくなる。
そして早ければ2030年にはその臨界点に達するとのことです。




05   高知県東洋町と海部郡、両地区での防災協力



隣接する高知県東洋町と海部郡、両地区での防災協力について考えてみました。この両地区は買い物や通学、医療などで生活圏を同じくする地域ですが、防災面に関しては消防などに限られています。この地区は国道が一本のみであり、高規格道路の完成もまだ時間がかかりそうであることから、今南海トラフ地震が発生しますとその津波により、この地区のほとんどが孤立状態になるように思います。
私は20年前、一般質問で津波により被災し、孤立した地域をフェリーなどで救援することを提案しました。半年後には自衛隊の船での大規模な訓練をしていただきましたが、その後はあまり進んでいないようです。フェリー等を利用する問題点として、フェリー等船舶の借り入れ、積み込む医療機器の保管、湾内の災害ゴミの処分などがあります。これらをもう一度、検討しておく必要があります。

東洋町と海部郡の両地区を防災面からも同じ圏域とし、甲浦港でフェリー等による孤立化対策など、相互協力体制を充実・強化しては!!



フェリーは●病院船にも●避難所にも ●災害対策本部にも




逃げる背で「母さん!」。津波で無くした息子の最後の言葉(亡き母の人生録より)


昨年亡くなった母の人生録に、当時2歳5ヶ月の兄が、昭和の南海地震で亡くなった時のことが書かれていました。「大きな地震の直後、主人は直ぐに“浜へ津波を見てくる!”と言いだしました。私は“見に行かんと、早う逃げよう!”と言いましたが、主人は“そんなに早く津波は来ん!”と言って、私を振り切って出て行きました。“津波が来るぞー!”との声で主人は直ぐに引き返してきて、私は息子を背負ってすぐに逃げました。逃げる途中、恐かったのか息子は“母さん”と言いましたが、それが息子の最後の言葉でした。 50mくらい流されやっと立ち上がると、既に子供の姿はありませでした。明くる日、私達が立ち上がった所に、まるで親が迎えに来てくれるのを待っているかのように、その場に眠っていました。あの時、津波を見に行かなかったらと、思い続けてまいりましたが、お父さんもつらいだろうと思って、一生涯このことは口に出しませんでした」父も母も、大きな重荷を背負った人生でした。




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